病気と医療について考える~栗野的通信
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ガンで旅だった妻への挽歌と、病気と医療についての考察。
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静かな時間が欲しかった・・・。
 4月12日、妻は朝6時から2時間おきに下血し出しました。
特に午前10時半の下血は出血量も多く、昼過ぎ、医師から輸血をするか、このまま静かに見守るかと尋ねられました。
数日前からすでにその日が非常に近いと聞かされていましたが、いざ、その時となると先生と話していても涙が止まらなくなりました。

 それから半日、私はベッドサイドで眠ったままの妻の手を握り過ごしました。
思えば父の最期の時も私は手を握ったままでした。
 妻は数日前からほとんど眠ったままで、意識が覚醒するのは1日20分程度でした。
それも5分、10分と断続的で、トータルで20分程度という状態です。

「今日は一緒に寝ようか」
妻の意識が覚醒した時、私はそう問い掛けました。
「うん。でもベッドが狭いから寝れるかな」
「大丈夫だよ。ソファーを横に付けてもいいし」
そんな会話を二言三言交わした後、またすぐ妻は眠りに就きました。
言葉を発するのさえきつかったのだと思います。

 病室に来られた先生にそのことを話しました。
すると即座に先生が「もう一つベッドを入れてあげましょう。二つ並べて寝れるようにしてあげますから」と言われました。
その後、看護婦さん達が来られて「病室を替えましょうね。向こうの部屋の方が広いからベッドもゆっくり入れられますし」と、それが先生の指示だと言われました。

 ところが、その夜、2つのベッドをくっつけて眠ることはありませんでした。
10時40分ーー。妻が独り静かに旅立ったからです。

 でも、最後の10数分、私は妻のベッドに入り込み、約束通り添い寝をしました。
妻の耳元に語りかけながら・・・。
聞こえていたかどうか分かりません。
今では私も何を喋りかけていたのか思い出すこともできません。
でも、耳元に口を付け何かを言いながら頭を撫で続けていました。

 そうこうする内に皆がベッドの周囲に集まり出しました。
「お願いだから出て行ってくれ!」
妻に添い寝をしながら、私は心の中で叫んでいました。
二人きりにして欲しいーー。
お願いだから静かな時間をくれ。

 でも、口に出して言うことはできませんでした。
なぜ、そう言わなかったのか、そうしなかったのか。
今でも後悔しています。

 時には人の善意が煩わしくなります。
湯灌もそうでした。
たまたま妻の中学時代の友人が元看護婦ということもあり、同じくもう一人の友人と看護婦さん達で湯灌をするので他の人は外に出て、みたいな感じでした。
私も言われるがまま部屋から外に出かかったのですが、やはり最後は自分の手で体を洗ってやりたいと思い、「私にもさせてくれ」と言って、妻の体を清めました。

 これも後悔しています。
最後まで全部一人でゆっくり拭いてやりたかった。
そういう配慮が欲しかった。
 何かの映画で病院が葬儀社を呼びましょうかというのを断り、母親が自分で連れて帰ると言い、子供をおぶって車に乗せ、家まで運転して帰るシーンがありましたが、本当は私もそうしたかったんです。
共に過ごした29年の時間を話し合いながらゆっくり振り返るには、それなりの時間の流れ方が必要です。

 魂は肉体を離れてもしばらくそこに止まって、それからゆっくり上昇していきます。
魂がまだ浮遊している間は誰にも邪魔されず二人だけで静かに過ごしたい・・・。
そうした私の願いは全て慌ただしい動きの中で封じ込められました。
 だから、いまでも納骨せずに手元に置いています。
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by kurino30 | 2005-04-25 09:43 | Trackback | Comments(2)
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Commented by tumachan at 2005-05-02 08:44 x
お久ぶりです 元気ですか?kurino30さん 色々と考えあるかと思いますが、私の場合 妻を早く行くべきとこに行って やすらかに眠らせてやりたいと思い今月納骨します 骨は無くても心の中にはいつも彼女が側に居る 俺はそれでいいと思います
あんまり、自分を責めないで前向きに行きましょう
また、コメントさせていただきます
Commented by kurino30 at 2005-05-06 16:30
tumachanさん、少しは元気になられましたか。奥さんがいなくなって最初のGW、静けさを持て余されたのではないでしょうか。
居るのが当たり前の生活の時には気付かなくても、居なくなって初めて気付くことがたくさんあります。
少しずつ少しずつ隙間を埋めていくしかありませんね。
苦しいでしょうけど、互いに生きていきましょう。