病気と医療について考える~栗野的通信
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ガンで旅だった妻への挽歌と、病気と医療についての考察。
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夏まで持つでしょうか。
 3月末前後になると妻はますます食べられなくなり、パンをちぎって牛乳に浸して食べさせたり、今日は調子がいいから食べられそうという時はお粥を作って少し食べさせたりしていました。
 体調は1日の内でも目まぐるしく変化しました。
午前中は元気だったかと思うと、夕方からは起き上がれない程になるという繰り返しでした。
本人も苦しかったに違いありませんが、家族も戸惑うばかりです。

 この頃になると自慢の胸もすっかりなくなり、腰は曲がったままでまるで老人のようになりました。
かつてはしっかりしていた性格もまるで別人を見るようにすっかり気弱になってしまいました。

 いままで少々苦しくても弱音を吐いたことなどない妻が母に何度も頼むようになりました。
「お母さん、背中をさすって」
よほど苦しかったのでしょう、いつまでさすっても、もういいとは言いません。
 肺に水が溜まりだし、もう普通の格好で寝られなくなっていましたが、寝返りを打つのさえ苦しかったのです。

 私も気功の真似事で手を当ててやると「暖かくて気持ちいい」と喜びました。
でも、私の場合はすぐ飽きて、母ほど長くさすってくれないと解っているから、どうしても母を呼びます。
いま思えば本当に母もよくしてくれたと感謝しています。

 4月3日、ガンセンターに薬をもらいに行ったついでに主治医に思い切って尋ねました。
「先生、夏まで持つでしょうか」
 主治医は一瞬驚いたような顔をした後
「すでに胸とお腹に水が溜まっているから、あと1、2カ月持つかどうかでしょう」
 と言いました。
「それは自宅で診るのは大変でしょう。すぐ入院させなさい。でないと救急車で運び込まれることになるよ」
 そしてすぐベッドの空きを確かめると、2日後に入院出来るからそうしなさい、と言われましたが、いくら何でもそんなに早く本人の決心が付かないだろうと思い、せめて来週にして欲しいと頼みました。

 「あと1、2カ月」
先生のその言葉に、いつかはその時が来るだろうと覚悟はしていましたが、それがこんなにも差し迫っていると聞かされ、呆然としました。
 身辺整理のための退院と言われていましたが、身辺整理どころか妻にはその覚悟すら出来ていなかったのですから。
いわんや、こちらから身辺整理をしなさいなどとはとても言えません。
どうすればよかったのでしょう。
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by kurino30 | 2005-04-12 00:03