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「九州の技術」や「九州の頑張る企業」「栗野的視点」などを収録 ジャーナリスト栗野の辛口コラム~栗野的視点 ジャーナリスト、経営コンサルタント、コーディネーターとして活動しながら、中小企業の経営に関する講演も数多くこなす栗野が独自の視点で経済や経営、社会問題を論評 栗野的風景 写真と文で綴るフォトエッセイ。主に花の写真が多い。 最新のトラックバック
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6年目に咲いたデンドロビュームを妻の霊前に見せる。
2007年 04月 13日
![]() ベランダのデンドロビュームが花を咲かせた。 数日前から蕾が出ていたが、昨日頃から一斉に花開きだした。 まるで12日の妻の命日に合わせるかのように。 私はいままでこの花が咲くとは知らなかった。 当然、植物の名前も知らなかった。 それ程長い間花が咲かなかったのだ。 それでも妻亡き後、それがまるで私の日課であるかのように、私はベランダの花に水をやり続けた。 そしてことし、きれいな花が咲いた。 香りがとてもいい。 室内に入れると部屋中甘い香りで一杯になる。 花の名前は花屋さんに調べに行ってデンドロビュームだと分かった。 妻が他界したのは10時40分。 血圧が下がり、眠ったまま静かに息を引き取った。 最後に言葉を交わしたのは夕方5時頃だった。 私はベッドの横で妻の手を握りながら「30年間ありがとう」と眠っている妻に話しかけた。 すると眠っていると思った妻が「ううん」と首をかすかに横に振り、私の方に両手を差し出したのだ。 起こしてくれといっているのかと思い、抱きかかえようとした私の首に腕を回したまま「あなたが居てくれたから」と妻が囁くような声で言った。 そしてしばらく頬を合わせたままくじっとしていた。 頬に妻のぬくもりを感じながら、私は「ごめんね、ごめんね」と、ただ繰り返していた。 これが最後の会話になった。 その後目を覚ますことも、意識が戻ることもなく、一人旅立った。 「今日は一緒に寝ようね」と約束していたのに・・・。 それから丸5年。 その間一度も咲かなかった花が咲いたということは、少しは私を許してくれたのだろうか。
by kurino30
| 2007-04-13 00:17
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